講習会|KABSE 2016 年熊本地震対応特別委員会活動報告会

 2016年に発生した「2016年熊本地震」は最大震度7を観測する大地震でした.KABSEでは,地震発生直後から被害調査や情報収集を始め,「2016年熊本地震対応特別委員会」を設置し,4つのWGで調査・研究活動を行ってきました。3年間の活動を報告書にまとめ,2019年12月には福岡にて活動報告会を開催しました。

 委員会活動の途中,2018年9月には,最大震度7を観測する2018年北海道東部胆振地震が発生し,日本全国どこでも大地震に見舞われる可能性が改めて示されました。KABSEは,北海道土木技術会鋼道路橋研究委員会と対外交流を行ってきた経緯もあり,我々の調査・研究が少しでも役立てていただけるのではないかと考え,大地震に見舞われた北海道の地で2020年前半に「2016年熊本地震対応特別委員会」の活動報告を行う準備を行っていました。しかし,2020年当初から始まった新型コロナウイルス感染症の影響により報告会の開催は延期を余儀なくされました。

 新型コロナウイルス感染症が完全に終焉したわけではありませんが,2021年度末頃から北海道土木技術会鋼道路橋研究委員会と協議を再開し,先方のご尽力により,2022年12月に本報告会を開催することになりました。                (九州大学 梶田  幸秀)

◆プログラム
 主 催:北海道土木技術会 鋼道路研究委員会
 共 催:(一社)九州橋梁・構造工学研究会
 会 場:ホテル札幌ガーデンパレス2 階「孔雀/白鳥②」
 日 時:令和4 年12 月13 日(火)13:00~17:40
 会 費:3000 円(報告書代)


司会:北海道土木技術会 鋼道路研究委員会 振動小委員会 小委員長 宮森保紀(北海道大学)


1.開会挨拶:13:00~13:15
 ・北海道土木技術会 鋼道路研究委員会 委員長 松本高志(北海道大学)
 ・一般社団法人 九州橋梁・構造工学研究会 KABSE 会長 松田泰治(九州大学)
2.「鋼・コンクリート橋・構造物・基礎」の報告13:15~14:50
 ・地震応答解析による被害橋梁の分析 田崎賢治
  (大日本コンサルタント㈱)
 ・変位制限構造と橋台本体に着目した損傷状況に関する検討 梶田幸秀(九州大学)
 ・詳細解析による鋼製支承の損傷状況に関する検討 玉井宏樹(九州大学)
 ・ゴム支承の被災状況整理および被災分析 植田健介(ゴム支承協会)
 ・FEM 解析による大切畑大橋のゴム支承の破壊性状および被災メカニズムの推定
  楠葉貞治(東北大学)
 ・休憩14:50~15:05
3.「基礎・土構造」の報告15:05~16:05
 ・橋梁基礎の被害と分析 梶田幸秀(九州大学)
 ・秋津川における堤防の被害と分析 栃尾健(基礎地盤コンサルタンツ㈱)
 ・道路盛土における路面のうねり被害と分析 栃尾健(基礎地盤コンサルタンツ㈱)
4.「石橋」の報告16:05~16:35
 ・石橋の被災調査と被災要因の検討及び復旧状況 山尾敏孝(熊本大学)
 ・休憩16:35~16:50
5.「地震動および被害状況データベースの構築と分析」の報告16:50~17:30
 ・橋梁の3D デジタルデータの取得,保存と活用方法 岩坪要(熊本高等専門学校)
 ・GIS を用いた橋梁被害情報のデータベース化 岩坪要(熊本高等専門学校)
6.閉会挨拶17:30~17:40
 ・北海道土木技術会 鋼道路研究委員会 副委員長 岡田慎哉
 (北海道開発局 道路建設課)