赤滝大橋

 国道491号は下関市から長門市へ至る国道で、山口県を南北に結ぶ幹線道路です。

 赤滝大橋は国道491号の豊田油谷バイパスの一部であり、大坊ダムのダム湖を渡河する橋長120m、有効幅員10.75mの鋼下路式トラスドランガー桁橋です。

 総鋼重は638tで、耐候性鋼材を使用することにより塗装にかかるライフサイクルコストを抑えています。

 架設工法は両端に設置した鉄塔間にケーブルを渡し、部材を吊り上げて本体組み立てを行うケーブルエレクション(直吊り)工法を採用しています。

橋梁概要

路線名一般国道491号
所在地山口県長門市油谷河原
橋長120m
構造形式鋼下路式トラスドランガー桁橋
設計荷重B活荷重
支間長118m

所在地

西里大橋

 熊本西環状道路は、熊本市南区砂原町と北区下硯川町を結ぶ延長約12kmの道路で、6箇所のインターチェンジから出入りを行う自動車専用道路です。平成29年3月に花園IC~下硯川IC間約4kmが開通しました。

 この橋梁は開通区間のうち和泉IC ~下硯川IC間に位置しており、JR鹿児島本線や二級河川井芹川、主要地方道熊本田原坂線を跨ぐ、橋長929m計18径間のPC橋です。下部工形式は逆T式橋台、張出式橋脚及び壁式橋脚とし、基礎形式は場所打ち杭、深礎杭及び直接基礎です。また、上部工は中央部(7径間)が連続ラーメン箱桁を片持架設工法で施工し、両端部(和泉IC側6径間、下硯川IC側5径間)が連結ポストテンション方式T桁橋(少主桁)を架設桁架設工法で施工しています。

 花園IC ~下硯川IC間の開通により周辺の幹線道路では1割程度の交通量減少があったとともに、熊本市北部方面から熊本市役所までの移動時間が約9分短縮されるなど、交通混雑の緩和や安全性・走行性の向上、災害時の代替機能強化などによる地域の発展が期待されます。

橋梁概要

路線名熊本西環状道路一般県道 砂原四方寄線
所在地熊本市北区硯川町
橋長929m(下記構造形式順:261m+460m+208m)
構造形式PC6径間連結ポストテンション方式T桁橋(少主桁)PC7径間連続ラーメン箱桁橋、PC5径間連結ポストテンション方式T桁橋(少主桁)
設計荷重B活荷重
支間長最大72m

所在地

豊田ほたる大橋・豊田ほたる橋

 一般国道435号は、山口市を起点として下関市豊北町に至る重要な幹線道路です。

 しかしながら、山口県美祢市から下関市豊田町の区間は現道の幅員が狭く、線形も悪いことなどからこれらの課題を解消し、地域住民の安心・安全の確保を図るためトンネル1本と橋梁7本からなる約5.4kmバイパスとして整備を進め、平成29年12月に供用しました。

 このうち「豊田ほたる大橋・豊田ほたる橋」は、PC2径間連続ラーメン箱桁橋+PC単純コンポ桁橋からなる橋長155mの橋梁で、上部工は張出架設工法及び架設桁架設工法を採用しました。

 また、橋脚の施工では斜面の掘削範囲の抑制、工事費の低減等を図るため、竹割り土留め工法を山口県工事として初めて採用しました。

 当該バイパスの供用により下関市北部の水産拠点である特牛(こっとい)港や、山口県有数の観光スポットである角島・角島大橋へのアクセス性の向上が図られ、産業・観光の振興や地域の活性化に大きく寄与しています。

橋梁概要

路線名国道435号
所在地山口県下関市豊田町大字矢田
橋長155m(110m+45m)
構造形式PC2径間連続ラーメン箱桁橋+PC単純コンポ桁橋
設計荷重B活荷重
支間長54.05m+54.25m+43.6m

所在地

諏訪川橋

 諏訪川橋は福岡県大牟田市を起点とし佐賀県鹿島市に至る約55kmの有明海沿岸道路の一部をなし、大牟田市内を流れる諏訪川を横過するニールセンローゼ橋(バスケットハンドル型)です。

 本橋梁は、終点側に位置する健昭橋(ニールセンローゼ橋、橋長201.0m)と共に地域のシンボル的な存在であり、平成23年6月に完成し翌年の平成24年1月に供用を開始(三池港IC~大牟田IC)しました。

 特徴としては、橋梁区間にR=2,000mの平面曲線が入っており、橋梁形式上の制約から道路幅員19.5mに対し補剛桁幅を29.0mと広くする必要があり、アーチ部材にバスケットハンドル式(頂部のアーチ部材間隔を狭めたもの)を採用することによりストラット重量を軽減しました。

 架設は、ケーブルクレーンと斜吊りを併用したケーブルエレクション斜吊工法を採用しており、この橋梁形式では国内最大級の設備となりました。

橋梁概要

路線名有明海沿岸道路
所在地福岡県大牟田市西港町~岬町地内
橋長210.0m
構造形式鋼単純ニールセンローゼ橋(バスケットハンドル型)
設計荷重B活荷重
支間長207.7m

所在地