岩尾大橋

 一般国道327号は、宮崎県日向市から美郷町、諸塚村、椎葉村を経由して熊本県山都町に至る地域の産業・経済を支えるほか、緊急輸送道路としても重要な道路です。当路線は、椎葉村などの中山間地域と日向入郷圏域の地方拠点都市である日向市を結ぶ唯一の幹線道路でありますが、連続雨量200mmの事前通行規制区間で線形が悪く幅員も狭小であることから、大型車のすれ違いはもとより、一般車両の通行にも支障をきたしているため、安全で円滑な通行の確保を図ることを目的とされ、整備されました。

岩尾大橋は、トラッククレーンベント工法により架設を行いました。

橋梁概要

路線名一般国道327号
所在地宮崎県東臼杵郡椎葉村大字松尾
橋長115.0m
構造形式鋼2径間連続鈑桁橋
設計荷重B活荷重
支間長56.6m

所在地

丸尾滝橋

 一般国道223号は、霧島屋久国立公園の霧島温泉郷を経由して、宮崎、鹿児島両県を結ぶ重要な観光道路です。その中で小谷地区から丸尾地区にかけての本地区は、鹿児島県を代表する観光地である霧島温泉郷から霧島神宮やえびの高原に通じる重要な観光道路の一部となっています。しかし、これまでの道路の幅員は6mと狭小で歩道もなく、急カーブが連続し交通安全上の問題も多い箇所で早期の改良を求められていました。

 丸尾滝橋は平成13年度に霧島屋久国立公園第2種特別地域内に計画され、架橋位置が急峻な山岳地形で温泉腐食環境下(高温地熱・強酸性土壌・火山性ガス)で建設するために様々な施工課題を克服し、現道における崖崩れ等の交通傷害を解消し、平成27年3月に開通しました。

 温泉腐食環境下に位置する本橋は、橋脚の基礎工には化学腐食性環境に有効であることが確認されているシラスコンクリートを基礎杭として採用したことも特色です。

橋梁概要

路線名一般国道223号
所在地鹿児島県霧島市牧園町丸尾
橋長302m
構造形式PC3径間連続曲線ラーメン箱桁橋+PC2径間連続曲線Tラーメン箱桁橋
設計荷重B活荷重
支間長58.95m+95.00m+64.20m+40.10m+40.20m

所在地

宇城小川跨線橋

 宇城小川跨線橋は宇城市内の道路網を担う一般県道竜北小川停車場線のバイパス整備の一部で、JR鹿児島本線を跨ぐ橋長216.2mの橋梁です。

 JR鹿児島本線により東西に分断された地域を連絡し、また従来の現道踏切の混雑解消など地域の活性化、安全で円滑な交通の確保を目的として整備しています。

 橋梁の上部構造は、JRを跨ぐ径間についてはポステンホロー桁、それ以外の径間はPC中空床版、下部構造は逆T式橋台、張出し橋脚、基礎構造は場所打杭基礎としています。JRを跨ぐ区間の上部工及び橋脚2基の施工については、九州旅客鉄道(株)と委託施工の協定を締結し実施しています。

橋梁概要

路線名一般県道竜北小川停車場線
所在地熊本県宇城市小川町
橋長216.2m
構造形式4径間連続PC中空床版+ポステンホロー桁+4径間連続PC中空床版
設計荷重B活荷重
支間長31.5m

所在地

伊良部大橋取付橋梁

 本橋梁は、伊良部大橋の取付橋梁として整備されました。伊良部大橋は延長4,310m(本橋部3,540m、海中道路部600m、中間部橋梁70m、取付橋梁100m)の離島架橋です。

 伊良部大橋の建設は、現在の不安定な海上交通から安定性・随意性が確保された陸上交通に変わることにより、伊良部島の医療・教育環境の改善、生活環境や福祉の向上及び地域の活性化が図れます。

 なお、伊良部大橋においては全線供用開始を平成27年1月31日に予定しております。

橋梁概要

路線名一般県道平良下地島空港線
所在地沖縄県宮古島市平良~伊良部
橋長99.9m
構造形式ポストテンション方式PC3径間連続中空床版橋
設計荷重A活荷重
支間長32.85+33+32.85m

所在地

真申川橋

 真申川橋は高規格幹線道路網の一環として計画された西九州自動車道の一部である佐々佐世保道路(長崎県北松浦郡佐々町~同県佐世保市)に建設されたものです。

 佐々佐世保道路は国土交通省長崎河川国道事務所で事業を進めており、平成22年3月20日には相浦中里IC~佐世保中央IC間(L=5.0km)が供用を開始しています。長崎県北部の都市を結ぶことで、地域経済・産業の活性化と発展に寄与でき、また国道204号や国道35号等、既存の道路の混雑が緩和され、交通安全の確保に寄与することが期待されます。

 本橋は佐々IC~相浦中里IC間(L=34.0km)にあり、橋長365m、最大支間長100mのPC2径間+PC3径間連続ラーメン箱桁橋で、国道204号(16,152台/日)、佐世保市道田原棚方線 (2,741台/日)及び普通河川真申川を跨いでおり、佐々佐世保道路において最も支間長の長い橋梁となっています。

 P1橋脚、P4橋脚においては斜面上に設置されるため、施工性、経済性、周辺への影響等を検討し基礎工に大口径深礎(小8.5m)を採用しています。

 上部工架設作業にあたっては、移動作業車、資材、仮設材の落下からの第三者への安全確保に配慮が求められ、移動作業車の確実な落下防止対策や、資材の落下防止のため足場を全面メッシュシートで覆う等、安全対策に細心の注意を払い施工を行いました。更に国道204号上での中央閉合にあたっては、交通への影響にも配慮し、吊り足場による作業ではなく移動作業車を用いて行い、平成22年7月に完成しました。

橋梁概要

路線名西九州自動車道佐々佐世保道路
所在地長崎県佐世保市下本山町
橋長365.0m(143.0m + 222.0m)
構造形式PC2径間+PC3径間連続ラーメン箱桁橋
設計荷重B活荷重
支間長71.5m+71.5m、61.0m+100.0m+61.0m

所在地

有明嘉瀬川大橋

 平成23年3月6日に有明海沿岸道路(佐賀福富道路)の嘉瀬南IC~久保田IC間(約1.7km)が開通しました。この区間にある有明嘉瀬川大橋は嘉瀬川を渡る全長710mの自動車専用道路橋で、渡河部は281mのPCラーメン箱桁橋、両岸のアプローチ部は237.5mと191.5mの連続鈑桁橋です。

 橋梁の設計にあたっては、学識経験者を含めた設計検討会を開催し軟弱な有明粘土の地盤定数を決定するなど合理的な設計に努めコスト縮減を図りました。

橋梁概要

路線名国道444 号 有明海沿岸道路(佐賀福富道路)
所在地佐賀市嘉瀬町~久保田町
橋長710.0m
構造形式鋼8径間連続非合成鈑桁(右岸高架橋)
PC3径間連続ラーメン箱桁(渡河部)
鋼6径間連続非合成鈑桁(左岸高架橋)
設計荷重B活荷重
支間長最大121.0m

所在地

有帆川大橋

 有帆川大橋は、地域高規格道路「山口宇部小野田連絡道路」延長約40kmの一部を構成する小野田湾岸道路(県道妻崎開作小野田線)のうち有帆川を渡る橋長478mの橋梁です。

 小野田湾岸道路(県道妻崎開作小野田線)は、重要港湾小野田港、山陽自動車道小野田インターチェンジ等の広域交通拠点へのアクセス性向上や宇部・山陽小野田地域の連携強化、旧小野田市街地内の慢性的な交通渋滞の緩和等を目的に整備を進めてきたものです。

 有帆川大橋の上部工はPC5径間連続箱桁橋、下部工は鋼管矢板基礎張出式橋脚となっています。各橋脚に至る仮桟橋を設置したうえで、下部工を施工し、上部工は、橋脚頭部より移動作業車を用いた場所打ち張り出し架設工法で施工を行いました。

橋梁概要

路線名小野田湾岸道路(県道妻崎開作小野田線)
所在地山口県山陽小野田市大字小野田~大字東高泊
橋長478m
構造形式PC5径間連続箱桁橋
設計荷重B活荷重
支間長68.65m+3@113m+68.65m

所在地

片峰橋

 主要地方道野母崎宿線は長崎半島の東側を通り、旧野母崎町から長崎市宿町を結ぶ地域の生活、産業、観光を支えている延長約43kmの路線です。片峰橋はその路線の中で長崎市飯香浦町に位置し、幅員が狭小で線形も悪く交通に支障をきたしていた区間において、円滑な交通の確保や交通安全の向上を目的とし整備を行った橋長180m、最大支間長43.6m、有効幅員9.0mの橋梁です。

 本橋は沿岸部の谷部にある集落付近に架かる橋梁であるため、景観・維持管理・経済性等を考慮し、コスト縮減も図れるPC4径間連結ボステンT桁(少主桁)を採用。橋脚形式については維持管理しやすい張出橋脚形式とし、柱形状は矩形断面を採用しています。また、高橋脚のため経済性、構造性に優れる中空断面を採用しコスト縮減を図っています。

 施工については、平成22年度に下部工に着手。平成24年度からは上部工に着手し、平成25年度に完成しました。上部工は架設桁架設工法により施工を行いました。

橋梁概要

路線名主要地方道野母崎宿線
所在地長崎県長崎市飯香浦町
橋長180.0m
構造形式PC4径間連結ポステンT桁(少主桁)橋
設計荷重B活荷重
支間長最大43.6m

所在地

泊野9号橋

 一般国道504号の「北薩横断道路」は、鹿児島空港と鹿児島県北薩地域を結ぶ延長約70kmの地域高規格道路で、その中で泊野道路は薩摩郡さつま町から出水市に至る約9kmの道路改築事業で、長大トンネルと11つの橋梁を整備しています。

 「北薩横断道路」は、九州縦貫自動車道や南九州西回り自動車道などと一体となった広域交通ネットワークにより、鹿児島空港へのアクセス向上や交通隘路区間の回避を目的とした事業です。

 泊野9号橋は、橋長299m、幅員9.5mの橋梁で平成21年度から着手し、平成26年度末に完成しました。また、泊野道路については、平成30年度の供用開始で、安全で円滑な交通の確保と地域の発展に大きな期待が寄せられています。

橋梁概要

路線名一般国道504号
所在地鹿児島県薩摩郡さつま町泊野
橋長299.0m
構造形式PC7径間連結コンボ桁橋
設計荷重B活荷重
支間長41.10m+5@41.7m+41.10m

所在地

沖野避溢橋

 

 本路線は国道443号を起点とし、山鹿方面に至る管内を南北に縦断する主要な道路です。事業の目的は熊本都市圏北東部の交通需要増大による交通混雑を解消し、武蔵ヶ丘東ニュータウン(光の森)及びセミコンテクノパークへのアクセス強化です。

 本橋は堀川の調整池である沖野遊水地に架かる鋼3径間連続非合成鈑桁橋であり、鋼桁には耐候性鋼材を使用し無塗装仕様とすることで、ライフサイクルコストの低減を図りました。架設方法はトラッククレーン・ベント架設工法を採用しました。

橋梁概要

路線名一般県道辛川鹿本線
所在地熊本県合志市福原地内
橋長147m
構造形式鋼3径間連続非合成鈑桁橋
設計荷重B活荷重
支間長49m

所在地