若戸大橋

 若戸大橋は当時の日本道路公団が昭和33年に建設に着手し、昭和37年9月に一般有料道路として供用開始されました。主塔の高さは海面から約84m、桁下高は満潮時の大型貨物船の出入りに備え40mを確保するなど建設当時は「東洋一の夢の吊橋」と呼ばれ、日本の吊橋の先駆的な役割を果たしてきました。

 平成2年に交通量の増大に対応するため4車線へ拡幅され、日本道路公団の民営化に伴い平成18年度から北九州市道路公社が有料道路として管理してきました。

 供用開始から50年が経過した平成24年に、主ケーブルのラッピングワイヤを開放した内部調査やハンガーロープの引張試験等の各種調査・試験が行なわれ、その結果若戸大橋のケーブル類は概ね健全であり、今後の腐食の進行も緩やかであり問題ないことが判明しました。

 平成30年12月1日からは北九州市が管理を引き継ぎ、無料化を行うとともにライトアップも開始しました。「日本新三大夜景都市」として認定された北九州市の新たな夜景観光のシンボルが誕生し、夜型観光や周遊型観光に大きな魅力が加わったことで観光客増加が期待されています。

 今後も長期にわたり良好な健全性が保てるよう、適正な維持管理に努めていきます。

※写真提供:北九州市

橋梁概要

路線名一般国道199号
所在地北九州市戸畑区川代~若松区本町
橋長約2,100m(吊橋部627.0m)
構造形式トラス補剛吊橋
設計荷重TL-20
支間長最大367.0m

所在地

※九州橋梁・構造工学研究会会報 第11号発行時(平成31年3月)の情報です。