九折瀬橋

 一般国道445号は、熊本県熊本市中央区から人吉市に至る路線で、このうち八代市泉町椎原から球磨郡五木村大平の区間は川辺川ダム事業に伴う付替道路工事に併せて幅員狭小・線形不良の隘路区間を解消し、安全で円滑な交通の確保を目的に昭和57年度から全体延長10km、幅員7.0m(2車線)の道路改良工事を進めてきました。

 九折瀬橋(つづらせはし)は、一級河川球磨川水系川辺川を跨ぐ橋長105.0mの橋梁です。上部工は鋼単純下路式ニールセンローゼ橋を採用し、吊り材にケーブルが使用されているためオープンな視界が確保され、アーチの曲線により美観に優れていることやアーチの主構面を互いに傾斜させるバスケットハンドル形式にすることで耐震性の向上および上横構部材の短縮による工事費の低減を図りました。

 また桁の防食仕様については塗替サイクルに着目し、塗り替えが必要な塗装ではなくメンテナンスフリーの耐候性鋼材を採用することでライフルサイクルコストの低減を図りました。

 九折瀬橋の工事については、桁下が川辺川で谷地形となっているため、高度な技術力が必要となるケーブルエレクション工法により架設作業を行い、令和3年3月に工事が完了しました。

 当該バイパスについては現在も事業を進めており、安全で円滑な交通の確保による地域の発展に寄与するものと期待しています。

※写真提供:

橋梁概要

路線名一般国道445号
所在地熊本県球磨郡五木村九折瀬地内
橋長105.0m
構造形式鋼単純下路式ニールセンローゼ橋
設計荷重B活荷重
支間長最大103.1m

所在地