甑大橋

 甑大橋は、鹿児島県薩摩半島の西方に浮かぶ上甑島・中甑島・下甑島の3つの有人島のうち、中甑島と下甑島を結ぶ全長1,533mの鹿児島県で最も長い橋梁です。

 上甑島と中甑島は平成5年に橋で繋がっていましたが、これまで下甑島との移動手段は船しかありませんでした。鹿児島県では甑島島民の方々の強い要望を受け、平成18年度から甑大橋を含む5.1キロメートルを藺牟田瀬戸架橋工区として道路整備に着手し、平成23年から甑大橋の工事に本格的に着手しました。
 
 甑大橋の工事は仮桟橋による陸上施工と作業船による海上施工に分けて行われ、海峡特有の複雑な潮流や台風や冬季風浪のある厳しい海象条件の難工事でしたが、令和2年8月29日に無事開通することができました。
 
 今回の開通により文字どおり『甑はひとつ』が実現し、多様な海岸景観を有する国定公園である甑島へ、天候や時間帯に左右されずに周遊することが可能となります。また,医療体制や災害応援体制の向上,基幹産業である水産業の振興など,地域の発展に寄与するものと期待しています。

※写真提供:

橋梁概要

路線名鹿島上甑線
所在地鹿児島県薩摩川内市 鹿島町藺牟田~上甑町平良
橋長1533.0m
構造形式第1橋:PC3径間連続箱桁橋
第2橋:PC4径間連続箱桁橋
第3橋:PC4径間連続箱桁橋
第4橋:PC4径間連続箱桁橋
設計荷重B活荷重
支間長最大165.0m

所在地