神代橋

 主要地方道久留米筑紫野線は久留米市の国道322号を起点とし、筑紫野市の一般県道福岡日田線に至る延長約22kmの路線で、筑紫野市から古賀市を結ぶ主要地方道筑紫野古賀線と一体となって久留米市と福岡都市圏を結ぶ幹線道路です。

 本路線のうち、一級河川筑後川に架かる『神代橋』は旧橋が昭和15年に架設された老朽橋で幅員が狭く、特に大型車の通行に支障をきたしていることから、交通渋滞の緩和や安全性の向上を目的として本橋梁の架換を含む延長2.0kmのバイパス整備を行い、平成30年3月に開通しました。

 本橋梁は橋長390.2mの5径間連続PC箱桁橋で、上部工は片持ち架設工法により架設を行いました。本橋梁は河川内での施工となる厳しい施工条件の中、関係機関と協議を行いながら請負業者の創意工夫により出水期中の施工も可能とすることで効率的な架設を行うことができました。

 また、親柱のデザインについては久留米市の歴史・文化をイメージしたデザインとしています。歴史については神代橋の由来となっている「神代浮橋」の逸話をモチーフに筑後川の流れを表現しました。文化については左岸側の親柱には久留米絣の文様やクルメツツジを彫り込んで親しみのある地域性を表現し、右岸側の親柱には春の到来を告げる梅の花や実りの秋に豊かに咲き誇るコスモスを筑後川の雄大な流れの文様に表現しました。

※写真提供:福岡県

橋梁概要

路線名主要地方道 久留米筑紫野線
所在地福岡県久留米市山川神代~久留米市北野町
橋長390.2m
構造形式5径間連続PC箱桁橋
設計荷重B活荷重
支間長最大88.0m

所在地

※九州橋梁・構造工学研究会会報 第14号発行時(令和5年3月)の情報です。