四十八瀨川橋

 四十八瀬川橋は山口県山口市小郡上郷宇福田村~字一ノ井手上小村を結ぶ橋長125.6mの上路式RC固定アーチ橋であり、山口県の管理道路としては初となる形式です。

 本橋梁は、山口県で事業を進めている地域高規格道路「山口宇部小野田連絡道路」を構成する延長約14kmの主要地方道山口宇部線の一部として建設されたものです。山口宇部小野田連絡道路は、県央部の「山口」と交通の要衝「小郡」と県内産業の集積地「宇部・山陽小野田」を結ぶ自動車専用道路として整備するもので、地域の産業・経済・生活の基盤となる重要な役割を担うものです。

 アーチ部の施工は、架橋地点の谷が比較的浅く橋下からの施工が可能であったことから、ベント併用の合成アーチ巻立工法を採用しました。谷の両側から施工する大規模な工法と比べて小規模の架設設備で済んだことにより、経済的な工法となりました。

橋梁概要

路線名主要地方道 山口宇部線
所在地山口県山口市小郡上郷字福田村~字一ノ井手上小村
橋長125.6m
構造形式上路式RC固定アーチ橋
設計荷重B活荷重
支間長84.0m

所在地

鹿遊大橋

 主要地方道東郷西都線は宮崎県の日向市東郷町を起点とし、木城町を経由して西都市に至る県道で、第一次緊急輸送道路にも指定されています。また、沿線には県内有数の観光地である「西都原古墳群」をはじめ、「日向新しき村」「木城えほんの郷」等があります。 

  鹿遊大橋は東郷西都線戸崎バイパスの一部として整備された橋梁で、1級河川小丸川を渡河し有効幅員7.5mの鋼単純非合成箱桁橋と鋼単純上路式トラス橋、及び起点取付部に鋼製片桟橋の3つの構造で構成された橋長178.5mの橋梁となっています。

 架設は、鋼単純非合成箱桁橋についてはベント併用クローラクレーン架設工法で、鋼単純上路式トラス橋についてはケーブルエレクション直吊り工法により施工しています。

橋梁概要

路線名主要地方道 東郷西都線
所在地宮崎県木城町石河内
橋長41.0m(鋼製片桟道橋)
49.5m(鋼単純非合成箱桁橋)
88.0m(鋼単純上路式トラス橋)
構造形式鋼製片桟道橋 + 鋼単純非合成箱桁橋+
鋼単純上路式トラス橋
設計荷重B活荷重
支間長86.7m

所在地

狩谷川橋

 狩谷川橋は、北九州市を起点とし、大分県、宮崎県を通り鹿児島市に至る東九州自動車道(延長約436km)の曽於弥五郎IC〜末吉財部IC間に位置する橋梁です。

 本橋は橋長270mのPC3径間連続ラーメン波形鋼板ウェブ箱桁橋であり、最大支間長は河川渡河部であるP1橋脚~P2橋脚間の128m、桁高は4.0m~7.5mと変化する変断面構造となっています。

 架設は片持張出架設工法を採用しており、波形鋼板の接合は上側がフランジ付のツインパーフォンドリブ構造で下側がコンクリートの埋込み接合にて施工しています。

橋梁概要

路線名東九州自動車道
所在地鹿児島県曽於市大隅町
橋長270m
構造形式PC3径間連続ラーメン波形鋼板ウェブ箱桁橋
設計荷重B活荷重
支間長128m

所在地

寿橋

 寿橋は福岡県うきは市に位置し、筑後川の大石分水路に架かる主要地方道八女香春線の橋梁です。

 主要地方道八女香春線は筑後地域の八女市を起点とし、うきは市と朝倉市を経て筑豊地域の田川郡香春町を結ぶ重要な幹線道路となっています。

 中でも寿橋は観光地である筑後川温泉の玄関口として重要な役割を果たしていますが、旧橋は架設から約80年が経過し老朽化が進んでおり、また、幅員が狭く大型車の通行に支障を来していたため、架け替え整備を行い平成27年2月に新橋を供用しました。

 新橋は橋長131.0m、上部構造はPC4径間連続場所打ち中空床版橋、下部構造は逆T式橋台及び張出式橋脚となっています。

 通常時は水が流れていない分水路であり、桁下の施工ヤードが確保できるため上部工は固定支保工架設により施工を行いました。 

橋梁概要

路線名主要地方道八女香春線
所在地福岡県うきは市浮羽町古川
橋長131.0m
構造形式PC4径間連続場所打ち中空床版橋
設計荷重B活荷重
支間長33.0m

所在地

出逢橋

 出逢橋は、一般国道442号における八女市矢部村の日向神ダム湖畔を跨ぐ橋梁です。 

 一般国道442号は大分県大分市を起点とし、福岡県大川市を終点とする延長185.3km の一般国道です。福岡県内においては、筑後地方を東西に結ぶ主要な幹線道路として地域の産業・生活を支える重要な役割を担っています。

 本橋梁は、道路線形が屈曲し安全な通行に支障を来していた当該区間の線形改良を行い、安全・安心な生活の確保に寄与することを目的としています。

 構造は支間長58.5mの単純トラス橋であり、ワーレントラス構造となっております。 

 使用鋼材については、裸仕様の耐候性鋼材とすることで維持管理コストの縮減を図っています。保護性錆の形成が進むにつれ落ちついた色味となり、景勝地である日向神峡においても景観にとけ込んだものとなっています。 

橋梁概要

路線名一般国道 442 号
所在地福岡県八女市矢部村
橋長60.0m
構造形式単純トラス橋
設計荷重B活荷重
支間長58.5m

所在地

岩尾大橋

 一般国道327号は、宮崎県日向市から美郷町、諸塚村、椎葉村を経由して熊本県山都町に至る地域の産業・経済を支えるほか、緊急輸送道路としても重要な道路です。当路線は、椎葉村などの中山間地域と日向入郷圏域の地方拠点都市である日向市を結ぶ唯一の幹線道路でありますが、連続雨量200mmの事前通行規制区間で線形が悪く幅員も狭小であることから、大型車のすれ違いはもとより、一般車両の通行にも支障をきたしているため、安全で円滑な通行の確保を図ることを目的とされ、整備されました。

岩尾大橋は、トラッククレーンベント工法により架設を行いました。

橋梁概要

路線名一般国道327号
所在地宮崎県東臼杵郡椎葉村大字松尾
橋長115.0m
構造形式鋼2径間連続鈑桁橋
設計荷重B活荷重
支間長56.6m

所在地

佐賀大橋

 佐賀大橋は、福岡県筑紫郡那珂川町と佐賀県神埼郡吉野ヶ里町の県境に位置する一般国道385号の橋梁です。一般国道385号は福岡県柳川市を起点として、久留米市、佐賀県神埼市などを経由して福岡市に至る幹線道路となっています。

 本橋は、福岡都市圏の水道用水の確保、洪水調節及び異常渇水時の緊急補給などを目的とした五ヶ山ダムの建設に伴い、一部水没する国道385号の付け替えのため平成20年度からダム貯水部を跨ぐ橋梁工事に着手し、平成24年度に供用しました。

 佐賀大橋は橋長338.0m、上部構造は鋼6径間連続箱桁橋、下部構造は張出式橋脚及び逆T式橋台となっています。基礎構造は橋脚部に直接基礎、橋台部には深礎杭を採用しています。上部工架設はクレーンベント工法により施工しました。

橋梁概要

路線名一般国道385号
所在地福岡県筑紫郡那珂川町~佐賀県神埼郡吉野ヶ里町
橋長338.0m
構造形式鋼6径間連続箱桁橋
設計荷重B活荷重
支間長45.0+55.0+65.0×2+60.0+48.0m

所在地

宗麟大橋

 都市計画道路「庄の原佐野線」は東九州自動車道や都市内道路と一体的に機能し、地域間の連携と都市活動の活性化を目的とした大分市内の東西骨格軸となる幹線道路で、大分ICから都市計画道路下郡中判田線までの約6.0kmの区間が地域高規格道路「大分中央幹線道路」に指定されています。

 「宗麟大橋」を含む約1.2km区間は「元町・下郡工区」として平成20年度に事業着手し、平成30年1月に供用開始しました。なお、大分川河口部にかかる橋梁では約半世紀ぶりの新設となるため、開通イベントには約5,000名の県民の参加があり、交通渋滞の緩和や高速道路へのアクセス、さらには災害時の緊急輸送道路の役割に対する期待の高さを実感したところです。

 当橋梁の上部工は架設位置での河川断面の特性によって異なる架設方法を採用しており、高水敷部では「トラッククレーンベント工法」、低水路部ではベント設備が設置できないため桁の前部に手延機を継ぎ足し、順次後方ヤードで桁を組み立てながら送り出していく「手延式送出工法」の架設工法を採用しました。

 なお、この橋梁名「宗麟大橋」は、県民を対象に一般公募し、約1700件の応募の中から決定したものです。

橋梁概要

路線名都市計画道路 庄の原佐野線(主要地方道 大分臼杵線)
所在地大分県大分市大分
橋長349.9m
構造形式鋼6径間連続非合成鈑桁橋
設計荷重B活荷重
支間長57.25m+4@58.25m+57.25m

所在地

小郡JCTLランプ二号線

 小郡JCTは、地域高規格道路「山口宇部小野田連絡道路」の一部を構成する山口宇部道路の流通センターIC~長谷IC間に位置し、山口宇部道路と中国縦貫自動車道(以下、「中国道」という)を8つのランプで連結するものです。6つの橋梁により中国道や市道と立体交差する構造となっており、平成24年度から工事に着手し平成28年3月27日に供用開始を行いました。

このうち、「小郡JCTLランプ二号橋」は中国道や市道等を跨ぐ橋長83.0mの橋梁であり、上部工については山口県が桁の製作を行い、山口県と委託契約を締結した西日本高速道路(株)が中国道の山口JCT~美祢東JCT間を夜間通行止めし550tクレーンにより架設を行いました。架設時は通行止めした中国道本線上で見学会が開催され、地元住民や学生等約160人の参加がありました。

橋梁概要

路線名山口宇部道路小郡JCT(主要地方道山口宇部線)
所在地山口県山口市小郡上郷
橋長83.0m
構造形式鋼2径間連続非合成鈑桁橋
設計荷重B活荷重
支間長45.3m+36.3m

所在地

跡江高架橋

 主要地方道宮崎西環状線は宮崎環状道路の一部を構成する路線であり、宮崎市中心部に流入する通過交通を排除・分散し、中心部の混雑を緩和する役割を担う重要な幹線道路です。

 跡江高架橋は、宮崎西環状線において県道南俣宮崎線を跨ぐ橋長210.0m、幅員18.0m、最大支間長45.0mの橋梁で、平成22年度から下部工に着手し平成27年2月に供用開始しました。架設工法はベント併用トラッククレーン架設で、県道部分を跨ぐ支間は夜間全面通行止めにより施工しました。

橋梁概要

路線名主要地方道 宮崎西環状線
所在地宮崎県宮崎市大字跡江
橋長210.0m
構造形式鋼5径間連続非合成鈑桁橋
設計荷重B活荷重
支間長34.1m+3@45.0+39.1m

所在地