泊野道路3号橋

 

 泊野道路3号橋は、本県中央部に位置する鹿児島空港(鹿児島県霧島市)と本県北西部の薩摩地方北部(鹿児島県出水市)を結ぶ地域高規格道路・北薩横断道路(延長約70km)の泊野IC(仮称)~きららIC(仮称)間に位置する橋梁です。

 本橋は橋長397mの鋼4径間連続非合成鈑桁橋とPC3径間連続ラーメン箱桁曲線橋の複合橋梁で、鋼橋部の最大支間長は40m(最大橋脚高:約25m)、PC橋部の最大支間長は102m(最大橋脚高:約50m)となっています。

 本橋の設計では、経済性・施工性・維持管理等を考慮し、道路計画縦断と現地盤との高低差が比較的低い部分と高い部分の2ブロックに分けて、それぞれの経済的な支間長の橋梁形式を組み合わせた複合の橋梁形式を採用しています。

橋梁概要

路線名国道504号
所在地鹿児島県薩摩郡さつま町泊野
橋長397.0m
構造形式鋼4径間連続非合成鈑桁橋+PC3径間連続ラーメン箱桁曲線橋
設計荷重B活荷重
支間長39.3m+2@40.25m+39.65m+66.0m+102.0m+66.0m

所在地

丸バエ川橋

 丸バエ川橋は、北九州市を起点とし、大分、宮崎、鹿児島各県を結び鹿児島市に至る東九州自動車道(延長約436km)の門川IC日向~ICに位置する橋長251.7mの橋梁です。

 本橋梁は、上部工形式に門川ICランプを跨ぐA1~P1間を鋼2主鈑桁(支間長49m)、その他のP1~A2間の6径間をPRC2主版桁(標準支間長約33m)とした7径間連続鋼・コンクリート混合桁橋を採用し、走行性や耐震性、維持管理性の向上を図っています。また、鋼桁部は、ランプ部を横過することから塗替えサイクルの延命化を図るため防食性の高いアルミニウム・マグネシウム合金プラズマ溶射工法を用いた金属溶射を採用しています。

 鋼とコンクリートの接合部は、中詰コンクリート後面支圧板方式のマルチセル構造であり、PRC桁は2主版桁から箱桁に断面変化を行い鋼桁と接合しています。

 添接部の金属溶射の施工においては、本施工前に継手性能確認試験、溶射困難箇所確認試験などを実施し、その結果を本施工に反映させています。

橋梁概要

路線名東九州自動車道
所在地宮崎県臼杵群門川町
橋長251.7m
構造形式7径間連続鋼・コンクリート混合桁橋
設計荷重B活荷重
支間長最大49m

所在地

菱田川橋

 菱田川橋は、北九州市を起点とし、大分県、宮崎県を通り鹿児島市に至る東九州自動車道(延長約436km)の曽於弥五郎IC~末吉財部IC間に位置する橋梁です。

 本橋は橋長688mのPC8径間連続ラーメン波形鋼板ウェブ箱桁橋であり、最大支間長は河川横過部であるP4橋脚~P5橋脚間の124m、桁高は3.7m~8.0mと変化する変断面構造となっています。

 架設は片持張出架設工法を採用していますが、波形鋼板ウェブに上フランジ及び下フランジを接合した構造とし、下床版の支保荷重を波形鋼板ウェブに受け持たせるようにして波形鋼板を架設材として利用するようにしたため、張出架設時の1ブロックの施工長さを大きくすることができ、それにより全体の施工ブロック数を20ブロック減らすことができました。その結果、張出架設用のPC鋼材等の数量も低減でき、コスト削減・工期短縮を実現しています。

橋梁概要

路線名東九州自動車道
所在地鹿児島県曽於市大隅町
橋長688m
構造形式PC8径間連続ラーメン波形鋼板ウェブ箱桁橋
設計荷重B活荷重
支間長最大124m

所在地

熊本駅東口駅前交差点立体横断施設

 本橋梁は、熊本駅東口駅前交差点に発生集中する交通の円滑な処理と市電通りを挟んで駅の向かい側に計画されている再開発ビルや河川親水広場への安全かつ快適な歩行動線の確保を目的として設置された立体横断施設(ペデストリアンデッキ)である。

 熊本駅周辺地域都市空間デザインガイドの「出会いの景」という空間構成コンセプトが求める“空間の抜け”を意識して桁高を出来るだけ薄く抑える必要があったことから、4つの橋台、橋脚と一体(ラーメン)構造を採用し、全方向に高次不静定な構造物として耐震性に優れた薄い鋼床版箱桁としている(4叉式上下部一体構造の3次元断面の鋼床版箱桁橋)。

 意匠デザインは東口駅前広場の設計者である世界的建築家の西沢立衛氏による監修を受け、市電電停上屋(大屋根)と共に描くゆるやかな曲線の美しさは、熊本の玄関口として新しい顔となっている。

橋梁概要

路線名都市計画道路熊本駅帯山線(県道熊本停車場線)
所在地熊本県熊本市春日
橋長(北側)86.8m、(南側)101.4m
構造形式上下部一体鋼ラーメン橋(鋼床版箱桁橋)
設計荷重
支間長(北側)37.2m+49.6 m、(南側)61.4m+40.0m

所在地

五ヶ瀬大橋

 当路線は、宮崎県延岡市別府町を起点とし延岡市古川町に至る延長約4.7kmの都市計画道路であり、延岡市西環状線の一部区間を構成している重要な路線です。

 五ヶ瀬大橋は、延岡西環状線の内、一般国道218号と地域高規格道路延岡インター線を結ぶ五ヶ瀬川に架かる橋梁として整備され、橋長190.2m、最大支間長46.35m、有効幅員23.0mの4径間連結ポステンPCT桁橋(少主桁)となっています。

 架設工法は、架設桁架設工法により施工しています。


橋梁概要

路線名主要地方道 稲葉崎平原線
所在地宮崎県延岡市古川町
橋長190.2m
構造形式4径間連結ポステンPCT桁橋(少主桁)
設計荷重B活荷重
支間長46.35m

所在地

香椎高架橋

 一般国道3号博多バイパスは福岡市東部地域の交通混雑の解消及び生活道路の安全性向上、福岡空港や博多駅、博多港などの物流拠点へのアクセス時間の短縮を図り物流活動を支援することを目的としており、平成30年3月に全線供用した道路です。

 香椎高架橋は、香椎川、主要地方道福岡東環状線、JR香椎線を跨ぐ橋梁で、平成21年度から下部工に着手し、平成29年度に完成しています。

 近隣には国の重要文化財である仲哀天皇の神霊を祀っている香椎宮があり、本橋が跨ぐ福岡東環状線はその香椎宮の参道であるため、クス並木が続く緑豊かな地域となっています。そのため、『PC3径間連結ポステンプレキャストブロック工法中空床版橋』を採用し、桁高を低くして桁下の煩雑さをなくすことにより開放感が感じられるような構造としています。その他に高欄には擬宝珠(ぎぼし)の付いた朱色の鋳鉄製防護柵の採用や、下部工を柱勝(はしらかち)形状とすることで参道の鳥居のイメージ化を図ったりするなど地域の景観に配慮し施工を行っています。

橋梁概要

路線名国道3号(博多バイパス)
所在地福岡県福岡市東区香椎
橋長96.0m
構造形式PC3径間連結ポステンプレキャストブロック工法中空床版橋
設計荷重B活荷重
支間長36.75m

所在地

四十八瀨川橋

 四十八瀬川橋は、山口県山口市小郡上郷宇福田村~字一ノ井手上小村を結ぶ橋長125.6mの上路式RC固定アーチ橋であり、山口県の管理道路としては初となる形式です。

 本橋梁は、山口県で事業を進めている地域高規格道路「山口宇部小野田連絡道路」を構成する延長約14kmの主要地方道山口宇部線の一部として建設されたものです。山口宇部小野田連絡道路は、県央部の「山口」と交通の要衝「小郡」と県内産業の集積地「宇部・山陽小野田」を結ぶ自動車専用道路として整備するもので、地域の産業・経済・生活の基盤となる重要な役割を担うものです。

 アーチ部の施工は、架橋地点の谷が比較的浅く、橋下からの施工が可能であったことから、ベント併用の合成アーチ巻立工法を採用しました。谷の両側から施工する大規模な工法と比べて小規模の架設設備で済んだことにより、経済的な工法となりました。

橋梁概要

路線名主要地方道 山口宇部線
所在地山口県山口市小郡上郷字福田村~字一ノ井手上小村
橋長125.6m
構造形式上路式RC固定アーチ橋
設計荷重B活荷重
支間長84.0m

所在地

鹿遊大橋

 主要地方道東郷西都線は宮崎県の日向市東郷町を起点とし、木城町を経由し、西都市に至る県道で、第一次緊急輸送道路にも指定されています。また、沿線には、県内有数の観光地である「西都原古墳群」をはじめ、「日向新しき村」「木城えほんの郷」等があります。 

  鹿遊大橋は東郷西都線戸崎バイパスの一部として整備された橋梁で、1級河川小丸川を渡河し、有効幅員7.5mの鋼単純非合成箱桁橋と鋼単純上路式トラス橋、及び起点取付部に鋼製片桟橋の3つの構造で構成された橋長178.5mの橋梁となっています。

 架設は、鋼単純非合成箱桁橋については、ベント併用クローラクレーン架設工法で、鋼単純上路式トラス橋については、ケーブルエレクション直吊り工法により施工しています。

橋梁概要

路線名主要地方道 東郷西都線
所在地宮崎県木城町石河内
橋長41.0m(鋼製片桟道橋)
49.5m(鋼単純非合成箱桁橋)
88.0m(鋼単純上路式トラス橋)
構造形式鋼製片桟道橋 + 鋼単純非合成箱桁橋+
鋼単純上路式トラス橋
設計荷重B活荷重
支間長86.7m

所在地

伊良部大橋取付橋梁

 本橋梁は、伊良部大橋の取付橋梁として整備されました。伊良部大橋は延長4,310m(本橋部3,540m、海中道路部600m、中間部橋梁70m、取付橋梁100m)の離島架橋です。

 伊良部大橋の建設は、現在の不安定な海上交通から、安定性・随意性が確保された陸上交通に変わることにより、伊良部島の医療・教育環境の改善、生活環境や福祉の向上及び地域の活性化が図れます。

なお、伊良部大橋においては、全線供用開始を平成27年1月31日に予定しております。

橋梁概要

路線名一般県道平良下地島空港線
所在地沖縄県宮古島市平良~伊良部
橋長99.9m
構造形式ポストテンション方式PC3径間連続中空床版橋
設計荷重A活荷重
支間長32.85+33+32.85m

所在地

宇城小川跨線橋

 宇城小川跨線橋は、宇城市内の道路網を担う一般県道竜北小川停車場線のバイパス整備の一部で、JR鹿児島本線を跨ぐ橋長216.2mの橋梁です。

JR鹿児島本線により東西に分断された地域を連絡し、また従来の現道踏切の混雑解消など地域の活性化、安全で円滑な交通の確保を目的として整備しています。

橋梁の上部構造は、JRを跨ぐ径間については、ポステンホロー桁、それ以外の径間はPC中空床版、下部構造は、逆T式橋台、張出し橋脚、基礎構造は、場所打杭基礎としています。JRを跨ぐ区間の上部工及び橋脚2基の施工については、九州旅客鉄道(株)と委託施工の協定を締結し、実施しています。

橋梁概要

路線名一般県道竜北小川停車場線
所在地熊本県宇城市小川町
橋長216.2m
構造形式4径間連続PC中空床版+ポステンホロー桁+4径間連続PC中空床版
設計荷重B活荷重
支間長31.5m

所在地